テンリュウ サンドウォーカーのインプレ
現在愛用しているメインのルアーロッドは天龍製がほとんどです。
シーバスやロックフィッシュ、エリアトラウトを合わせたルアーロッドではシマノ、ダイコー、アピア、アブガルシア、ノリーズ、エバーグリーン、リョービ、マミヤOP、がまかつ、無名、そして天龍 を使ってきました。
今回はルアーロッドの天龍 サンドウォーカー 1032のインプレの話
※あくまでも1個人が感じた感想です
発売されたのが2018年で購入履歴を見ると2018年5月15日に注文
投げたときの感想は…飛ばない。メタルジグは飛ぶ。
恐らく手にした多くの方がそう思うと思います。
でも評価が変わりました。購入から6年経った今思うことを綴っていきます。
購入当時キャスティングにはある程度自信がありました。しかしこのロッドを使うと、その自信をへし折られました(笑)
ペンデュラムキャストをご存知でしょうか?
振り子投法とも言われてタラシを長くとるキャストです。
ペンデュラムで検索すると2通りあります。
一つはロッドを後ろに少し傾けるとルアーが後ろにいきます。過重が乗るあたりに竿を振り始めると徐々に強まる遠心力でバット部分に力が乗り振り抜くと遠心力で曲げられたバットが復元してベリー、そしてティップへと力が伝わり最大飛距離が出ます。
もう一つはタラシを長くとった後にルアーを回転軸させて回転のタイミングを見てから遠心力を使ってバットに過重を乗せて振り抜くものです。
どちらが正しいペンデュラムなのかは私は分かりませんが、重心移動も重要です。
後半のキャストは村田基さんがアンタレスのテストの時にしており、説明でペンデュラムキャストと呼ばれてましたね。
周りに釣り人がいるなかで回転させるのは危険なので最初のが現実的です。
どちらにしても、遠心力を使いつつ徐々に曲げていくために穂先だけの反発ではなく、バット部を曲げてキャストすることで最大飛距離を得られていると思います。
ルアー釣りをする方で投げ釣りをしたことがある方は理解できると思います。
通常のオーバーヘッドキャストよりもV字投法や回転投法が飛距離が出るのをご存知だと思います。徐々に曲げることでティップだけを曲げるキャストを防ぎ、バットに力を蓄えて力を放出します。そしてオーバーヘッドキャストを超える飛距離を出せます。
話を戻すと、
自分はペンデュラムキャストでキャストしてますが、
サンドウォーカーは穂先が柔らかいです。だからこそただの力任せのキャストの時は7、8割の飛距離しか出せません。
でもメタルジグをキャストする時はしなってバットに重さが乗る感覚があると思います。
それを全てのルアーで再現出来るようになれば最大飛距離は伸びて通常のサーフロッドと同じほど飛ばせます。
もちろん高弾性ロッドよりは飛ばないとは思いますが、先日投げた感じだと旧AR-Cと同等に投げれました。
このロッドで飛ばないというのはキャスティング技術にまだ伸び代があるということだと思います。
フルキャストのときに体が捻れてキャストすると柔らかい穂先が暴れてルアーが回転したりして飛距離ががた落ちになります。
力まず飛ばせば7、8割は飛ぶので疲れたくない方にも持ってこいになりますが、上手くキャスト出来たときはバット部の強烈な反発が伝わって来ます。その振動がくれば成功なんだと思います。
自分もまだまだ練習が必要です。 ただフルキャストは疲れます。
他のロッドに変えた時は明らかにキャスティングの上達を感じますよ
このロッドの特徴である柔らかさによるメリットはバラシの低減、フッキングの向上、プラグの良い泳ぎを感じてます
ティップは柔らかくリトリーブ主体の釣りには最高のアイテムだと思います
様々な流れの中でティップが入ってくれるおかげでルアーがしっかりとアクションしてくれます。ティップが入るために感じる魚がルアーに反応した時の変化を感じとれました。ツインパワーSW5000番という重いリールをつけてるのに…
ワームにアタックして来たとき、違和感を与えないのかバイトが深くなりやすい。
高弾性はゴンとかコンときたあとに合わせてましたが、こちらはゴンがコン、コンがクンという感じで緩和されてます。
言い方を変えれば感度が悪いになりますが、流れの変化等の必要な感度はあります。要らない情報を余計に増幅させずに必要な情報をピックアップしてくれるノイズキャンセルのようなイメージです。
なのでコンやクンのあとにまもなくグンと来て向こう合わせになって、その後のフッキングで必然的にフッキングが決まってきます。深いフッキングが得られるのでフックアウトも減ります。
問題は高弾性ロッドのようにドラグを緩くしてるとフッキングが決まりません。
このロッドはドラグ4kg.までOKです。
以前問い合わせたのとがあり、ドラグ値はメーカーによって計り方が違うようです。仮にドラグ2kgだとすると(一般的なシーバスロッドは2kgくらい)
1.リール前で2kg
2.ロッドにラインを通して2kg
ではだいぶ違います。
天龍に何年か前に聞いたところ2との回答を得ましたので、サンドウォーカーに2L約2kgのペットボトルを取り付けてドラグを設定するとものすごく曲がるのです。
折れないか心配になるほど…
それくらい大丈夫というなら…ドラグは少し締め気味で大丈夫ですし、そうするとフッキングが決まります。ロッドが衝撃は吸収出来ます。
メバルロッドのソリッドティップの感覚でしょうか…フックに触れたら衝撃吸収して絡めとるみたいな感覚がこのサンドウォーカーには感じます。
トレブルフックの針先1本や針先2本でも外掛かりで上がってくる時があります。フックもそこまで伸びてません。
そして、押し波引き波でもベリーからバットがしっかりと曲がるのでラインスラッグが減りバラシの軽減に繋がっていると感じています。
ここまではメリットです
さぁデメリット
1.キャスティング技術が上がるまでは飛距離がそこそこ
2.慣れるまではフッキングが甘くなりバラシに繋がる
3.メタルジグのキビキビしたアクションはつけにくい
4.初心者には向かないかも?
5.風に負ける時がある
先程も述べたようにキャスティングに伸び代がある状態だと、ロッド本来の性能をいかせず飛びません。
とにかく、魚が釣れても釣れなくても苦しいのキャスティングの訓練をして、飛ぶメタルジグには逃げずとにかく耐えたその先に…魚が待ってます!
フッキングの甘さはドラグを締め気味に(2kg~2.5kgにすれば大丈夫かと)して思いっきりガツンと
メタルジグを使ったキビキビアクションでのショアジギングは向かないと思います。ブランクスはモッチリしてる感じですのでキビキビにはならないかと思います。
重さは自分的には普通です。AR-Cが重かったのでむしろ軽く感じます。
このロッドは初心者に向くかと聞かれたら…ん~どうかな?向かないんじゃないと正直に答えますね。
理由は飛距離もそうですが、感度
釣り初心者の時って何をしてるか分かんないんですよね。
着低も分からなければ、魚のアタリや潮流の変化も分からない。
その状態では中々上達しにくいと思います。
むしろもっと感度があるネッサ等の方が、これがアタリか!これが着低か!とか分かって来ると思います。何も分からなくてつまらないと思うくらいなら…って意味でも。
もちろん初心者の方でもこのロッドを使って「上手くなってやるぜ!」という方は訓練していけば確実に上達すると思いますので、そういう方にはオススメします。
そしてアタリや感度等、水流の変化が分かるようになった中級者以上の方は問題ないと思います。
あとは肩をあげるのが痛いとか、疲れやすい方とか、高弾性の反発は体にキツイという方にもオススメします。力を抜いてある程度飛ばすことが出来るからです。
曲がるロッドで見て楽しみたい方やバラシに苦労してる方にもオススメします。
風の時は飛距離が落ちます。ロッドが風に負けます(笑)明確なデメリットかと思いますが…荒れてる時に行かなければ大丈夫かと思います。
風が吹いてるとき…もう少し飛距離が欲しい。
ロッドを検討中…
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